家族デーゲーム

親孝行の正体を探っていくブログです。

「泣いてなんかないやい」と強がる大人たち

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涙腺がゆるんできたという話題で盛り上がれるのは、いったい何歳くらいからだろう。まだ特定はできないが、どういうときにウルっと来るかの察しはついてきた。

 

例えば結婚式。新郎とその母親、または新婦とその父親の間柄を垣間見たとき、涙腺が緩む。そこには良好な親子関係という条件は揃わなくても良い。そこに得もいわれぬナニかを感じ取れればOK。むしろ、成長過程にあった一波乱が涙への大きな導線となり、これから親孝行しなよ!と心の中でエールを送る。

 

自分と新郎(または新婦)の関係が深ければ泣くとは一概に言えない。とても近しい相手の結婚式なのに何も感じなかったという経験が何度もある。逆に、ほぼ他人の結婚式なのに涙が出ることもあった。そういうときは、もしかすると自分自身が弱っていたか他人の痛みが分かりだしたタイミングだったのかもしれない。

 

本当は号泣したいと思っているけれど涙もろいと思われるのが恥ずかしいから、涙腺という言葉をチラつかせ相手から下に見られないよう防御する。さらにもう一つ逃げ道が欲しくなれば、目薬という道具もポッケに忍ばせ防御を可能とする。大人とは、素直さから段々遠ざかっていく生きものである。

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