家族デーゲーム

親孝行の正体を探っていくブログです。

ばあちゃん家とじいちゃん家の使い分け方

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以前、「ばあちゃん家はいい所だ」といった内容の記事を書いたことがあるので、公平を期するため、じいちゃん家についても触れておく必要がある。ちなみに我が家では、母方の実家をばあちゃん家と呼び、父方の実家をじいちゃん家と呼んでいる。

実のところ、我々孫たちをうまく団結させていたのは母方のじいちゃんだったが、彼のいるその場所が「じいちゃん家」と呼ばれることは最後までなかった。世の中には不思議がたくさんある。

じいちゃん家、つまり父方の実家へ遊びに行く頻度が増えたのは高校入学直後だった。理由は、原動機付き自転車「通称原チャリ」に乗りたかったから。原チャリの免許取得には実は筆記試験しかない、という最も大切な情報を心得ていなかったため、事前練習として躍起になっていたと言える。

当時まだヘルメットが義務化されていなかった。ヘルメットの着用はもちろん無視、信号はおろか、センターラインもおろか、車道や歩道もおろか、テレビもラジオもねえ大した舗装のされてねえ農道をアクセル全開で駆け抜けた。あの頃はきっと怖いものなど何もなかった。目の前にはただ希望ある未来しか広がっていなかったんだ。

法定速度の30Km/hだけは死守した農道での練習が功を奏したのか、筆記試験を無事パスし、高校2年の夏に憧れの原チャリ免許を取得した。通っていた高校の規則に当てはめると違反になる。だが、この程度の罪の時効が20年ということはきっとないだろうから、この若気の至りは潔く片付けてしまおう。

どんな理由であろうとも孫が遊びに来てくれるのはこの上ない喜び、という古くからの言い伝えは、以前のばあちゃん家同様、じいちゃん家でも正しいことが証明された。じいちゃんの何とも言えない微笑みがその証拠であった。父親の話によると、じいちゃんはその昔チンピラのように恐ろしかったらしいが、とても想像がつかない。まあ、時間が流れるとはきっとそういうことなのだろう。

話をまとめると、ばあちゃん家とじいちゃん家で一人の少年が行ったのは、不純な動機による減量活動と校則違反の推進活動であった。そんな人間ではあるが、意識していないところで誰かを喜ばせていたという事実は誇りとして胸を張って生きてゆこう。またしばらくしたら、あなた方に手を合わせに戻りたいと思います。

 

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