家族デーゲーム

親孝行の正体を探っていくブログです。

結婚しない理由に金を登場させる男たち

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少子化について知人と話した。巷では緩和策としてよく賃金の向上を挙げるが、視点がズレているように思う。そのズレ具合はまるで、「金がないから今は結婚しない」と言うありがちな男と同様。今ないのなら、近い将来もきっとない。

 

賢い女性ならばそのセリフを聞いた瞬間に秒殺で男から離れていくが、情の移ってしまった女性は愛が成就する幸せな未来を思いなかなか離れられない。

賃金が安い云々というのは、対策を迫る上で分かりやすい道具なわけで、その分かりやすい道具を使って我々庶民を何やら良からぬ方向へ導こうとする闇の一派の姿が見え隠れしてならない。賃金が上がれば上がったで、もう少し充実した生活を。とか言って使い道が子育て費から雑費に変わるだけの話。

少子化について考える場合、「自分が今ここにいるとはどういうことか」を考えると本質に近付く気がする。自分の親が、そしてその親が、そしてまたその親が代々と子どもを生み育てた結果が今である。だから、自分も下の世代を生み育てるということがその生物界の掟に従うことになる。そういったあたりまえに対する意識が希薄、もしくはないから自分にとって快適な状態(ここでは一人身の生活)を優先するのだと思われる。


この意識は学校では教わらない。たぶん、個々の成長環境の中で「嗅ぎとるもの」。自分は嗅ぎとれる環境で育った。だから、子どものできる前から、その結婚をする前から、その恋愛をするずっと前の子どもの時代から、「結婚は二人でするモノだから二人以上子どもができてトントン。一人なら人口が減少する」という算数はやっていた。

 

最近特に目立つ。自己実現とか自己超越とか、自己なんちゃらを唱える人の多さ。志は高いのかもしれないが、物事が「自分」から始まっているところに違和感がある。少子化問題の根幹にあるのは、もしかしたらこういう人たちの意識にあるのかもしれない。

「あなたが今そこにいるのはどうしてでしょうね?」。少子化対策の会合に集う人々には、まずこの質問を考えてもらうことが最初なのかもしれない。賃金向上の話なんかそのあとで十分。

結婚することは良いこととか、人口が増えるのは良いこととか、そんな話はしていないし、どうでもいい。ただ、この手の問題を考えるとき、「自分は今の年格好で前からここに存在してました」的な思考を持ち込むのはやめてもらいたい。それを言ったら何でもアリになっちゃうからね。

 

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