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遠距離恋愛と親孝行

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「遠距離恋愛」。この言葉を聞くと切なかったあの頃を思い出す人も少なくないだろう。個人的にも、経験が2・3度ある。こいつをうまくやりぬくポイントは、距離が離れていることによって徐々に心も離れていくはず、といった大方の予想に対し、でも必ず最後に愛は勝つ!と胸を張って言い切れるだけの行動力にある。

 

今まさに遠距離恋愛をすべきか悩んでいる人がいたなら、きっとこう助言する。「やらないよりやった方がいい」。遠距離恋愛が大変なのは間違いない。往年の松任谷由実よろしく、「守ってあげたい」と連呼したところで、すぐには駆けつけられないという現実がある。「あなたを苦しめる全てのことから」と歌詞は続くが、その苦しめている相手が遠く離れた自分自身であることも場合によってはある。ただ、その歯痒さたちを乗り越えることができたなら、人間として一皮剥けることは間違いない。

 

母親に恋の相談をすることはなかったが、すべての女性を会わせていたので、息子が遠距離恋愛する様子をそばで見ていたと言えなくはない。どんな相手と付き合っているか何にも言わない子どもたちが多い中、それに比べるといくらか親孝行的なことはしていたような気もする。ちなみに父親は、息子の恋愛に興味がありそうでなさそうな態度を見せていた。

 

昨今ではテクノロジーの進歩により、遠距離の切なさを補完する道具がたくさん出ている。その結果として、「遠距離恋愛って何のこと言っているんですか~。いつでも会えるじゃないですか~」などと遠距離恋愛が化石扱いされる可能性もなくない。遠距離恋愛をモチーフにした多くの恋物語にしても、時代の流れによって違った形へ変えながら語り継いでいく一面もきっとある。

 

「遠く離れた二人を繋いでいるもの=この空」。そんなことを言うと時代錯誤に取られるが、でもそんなセリフをさらっと言えるような大人でありたいとは常々思う。とにかく、これからも遠距離恋愛予備軍に対して的確な助言のできる先輩であれたら、昔の彼女たちも少しは喜んでくれるに違いない。

 

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