大切なコミュニティ
親戚について触れてみる。父方とはあまり深い付き合いはなかったが、母
方とは相当に深い付き合いをしていた。その違いはどこから来たか。それ
はひとえに、その兄弟同士の仲がどれだけ良いかに尽きる。きっとウチだ
けにかぎらず、多くの家庭に置き換えても当てはまる話だと思う。
ウチの場合、父方の兄弟の仲が悪かったわけではないが、それ以上に母方
の兄弟の仲が良すぎた。我々子どもたちがみな30歳を超えてもなお、3家
族で温泉旅行に行くような、そんな間柄だった。子どもたちはそれぞれに
結婚したり遠い場所に住んでいたわけだけど、なんだかんだ都合をつけそ
の旅行に参加した。
人にとっつきやすいという今の自分の性格は、あの環境下で育ったことに
大きく影響を受けている。家族や親戚同士は仲良くしなければならない、
なんてことはない。ただ、そのあたりの間柄がしっかり築けていれば、そ
の先にある他人との間柄を築くのにもそんなに敷居的なものは感じないよ
うな気がする。
ここ数年で中心役であったおじさんが亡くなったことや、それぞれが歳を
重ねてきたこともあり、主に遠出だったその旅行はなくなったが、今でも
会えばそれなりに話は弾む。あまり深い話までしたことはなかったけれど
、彼らとはこれからも一つのコミュニティとして同じ方向を向いていけれ
ばいいなあと個人的には思っている。
