家族デーゲーム

親孝行の正体を探っていくブログです。

プライベートに踏み込む子羊たち

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芸能レポーターという職業は大変である。なぜなら、人生の貴重な時間を他人のプライベート調査に費やしそれを生業としなければならないからである。自分は一体何のために生きているのか。そう問う日も少なくないのではないか。

 

「○○さんに新しい恋人ができたそうです。
 何かコメントをいただけませんか?」

 

試写会などに出席した芸能人へ、以前の恋人に新しい相手ができたことを知らせ、何とかおいしいコメントや表情を引き出そうとする品のないお仕事。訊かれた側にすればノーコメントを貫くか、「幸せになってもらいたいです」と中身のない言葉を返すしかないのだが。仮にそのレポーターが若い女性だったとして、逆の立場で同じ主旨の質問をされたらどう答えるか見てみたいものである。

 

「元彼に新しい彼女ができたらしいです。
あなたを抱いた彼が他の女性を抱きますよ」

「あのベッドの温もり、今でも覚えていますか。
背中を伝う彼の指先、快感に包まれた満月の夜」

「シーツに染み込んだふたりの汗・・・。
時は巡りまた夏が来て、あの人はもういません」

 

いろんな角度から言葉をたたみ掛けられ土足でグイグイと心の奥に踏み込まれたら、誰でもいい気はしない。このとき初めて、自分がいかに人間として恥ずべき言動をしていたか、そしてそれを生業としていたかに気付くだろう。改めて、芸能レポーターという職業はとても大変である。なぜなら、世の中で一番の迷える子羊は自分たちであるという事実にどこかで気付きながら生きているからである。

 

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