自分に合った親孝行のやり方
父親の影響について、友人と意見を交わした。お互い父親の嫌な部分は多々あるけれど、でもそれは父親オリジナルのものではなく、父親もまたその父親の影響を受けその嫌な部分を持ち合わせるに至ったのだという結論になった。
テレビに向かって野次を飛ばす父親の姿は今も昔も変わらない。嫌いな芸能人が画面に出ると、待ってましたとばかりにそいつを餌食にする。「俺はこいつが嫌いだ。何でこんなのがテレビに出るのか気が知れん」などと言う。その姿を見ていつも思う。そういうあんたの言動の方が俺には気が知れん。
そもそも嫌いならば見なけりゃいい。大衆に迎合するのを好まないくせに、流行りの番組を見ること自体こちらからすればおかしな話だ。あの大きな箱の中にはどうせ大した情報など詰まってはいない。
良くも悪くも、我々は親子の宿命というものを認めなければならない。親孝行とは、その宿命を受け入れた上でどのような形で返していくのが自分らしいかを問う作業だ。自分が子どもを持ち、心境の変化があった上であらためてまわりを見直すとそのことがとても腑に落ちる。これから激動の時代を生き抜く上で、凝り固まった一人の人間の性癖に影響を受けるのはきっとマイナスに働くだろう。
これからも父親をつぶさに観察していこう。そして自分が彼に受けた影響を確認していこう。そうすることできっと、より良い未来、より良い親子関係を築いていける気がするのだ。
