家族デーゲーム

親孝行の正体を探っていくブログです。

どこまでのちょっかいが許されるか

f:id:kotts:20161127173733j:plain

保育園の頃の話。当時男子みんなの憧れる女の子がいた。年齢的にまだ女性を手中に収める術を知らない園児たちは、とあるイベントを園内に提示した。

保育園の運庭を一周走って、勝った男がその女の子のモノになるというもの。女の子を頂くのではなく女の子のモノになるという何とも軟弱な発想。今流行りの草食男子ならぬ消極男子ではなかろうか。

 

十数人の参加表明があった。その中に自分も加わった。イベントの内容はさておき、彼らはとても重要なことを見落としていた。女の子の気持ちである。キミのモノになるよと承諾は取ったのか。もちろん取っていない。仮にそのルールが適用されたなら、勝った男がどんなに嫌いであってもそいつをもらわなけれなならなくなる。それを知った親御さんもきっと哀しい気持ちになるだろう。アカの他人にお父さんお母さん呼ばわりされることほど最悪なものはないのだから。

 

その婿養子レースは開催されたが、結局ゴールを迎える直前で先生に止められた。女の子が可哀想ということがその理由らしかった。ごもっともだった。

 

小学校の頃の話。少年たちの心躍る遊びといえばスカートめくり。女の子の秘密の花園を狙っているように見せ掛けておいて、実は単純にコミュニケーションを取りたいだけ。ただ、普通に話し掛けてもその後の会話が持つか心許ないから、小道具的にスカートめくりというインパクトあるアクションで接近を狙うのである。

 

女の子は賢い生きものだから、その場では「きゃあ」とか言って驚いたフリはするが、内心、この意気地なしと鼻で笑っているに違いない。そんなことに気付かない男たちは、めくれた、めくれなかったとどうでもいい話を繰り返す。そもそもシャイな野郎の集まりなのだから、実際に秘密の花園が目の前に現れたら、過激すぎるその現実を飲み込むのに2~3日は掛かる。

 

スカートめくりは一時期頻繁にされていたが、途中先生からお叱りを受け止められた。女の子が可哀想というがその理由らしかった。ごもっともだった。

 

子どもは身の丈に合ったちょっかいだから可愛らしい。それが大人になると、身の丈を外れたちょっかいを出すようになるからタチが悪い。「女性には直球勝負で挑むべし」という基本の教えを成長過程で学ばなかったのだろう。この保育園や小学校の思い出にはとても大切な要素が詰まっているとふと思ったのである。

 

www.kazokudaygame.net

 

 

© 2016 家族デーゲーム